ロードバイクの素材はアルミ、カーボン、クロモリが主流で
いまはフルカーボン全盛期ですがアルミも根強い人気があります。
ロードバイクはクロスバイクより高級なアルミを使うと言いますが
見た目をみてもなにが違うのかサッパリと言う方も多いでしょう。
なので今回は自転車アルミ素材について強度、重量などを説明します。
カーボンキラー キャノンデールCAAD10
3つの種類がある
アルミフレームと一口にいっても差があり
大きく分けて2000、6000、7000系があります。
2000系はアルミ+銅+マグネシウムの合金で
2017、2024アルミが有名で強度はあるが錆びやすく、
ハンドル、シートポストなどパーツ類に使われることが多く
フレームによく使われるのは6000、7000番台になります。
6000番台はアルミ+マグネシウム+ケイ素の合金で6063、6061-T6アルミが有名。
強度は7000系より下ですが加工がしやすいので加工費をコストダウンでき、
クロスバイクなどの安いフレームに使われることが多いです。
そして7000系はアルミ+マグネシウム+亜鉛の合金で
7003、7005、7075(超々ジュラルミン)が有名で
強度が高く、軽量で高剛性の自転車フレームを作れます。
ただ6000系に比べると硬すぎて加工に手間がかかるため
そのぶんコストも上がるので高級アルミロードバイクに使われます。
強度が高く、軽量、高剛性が高級アルミ
ここまでの話を簡単にまとめると以下のようになります。
・2000 パーツ類
・6000 安価なフレーム
・7000 高級フレーム
2000はハンドルなどのパーツに使われ、
6000は7000アルミ自転車フレームに比べて
強度、重量、剛性で負けますが安くて乗り心地も良くなります。
7000は強度、剛性が高く、軽量なので高級アルミロードバイクに使われ
ぺダリングロスのないカッチリしたフレームになります。
このあたりはカーボンも同じで安いモノは剛性が低いぶん乗り心地がよく
上位グレードのようなレース用機材は剛性が高いぶん衝撃吸収性が落ちます。
世界最強のアルミ合金が登場
フルカーボンの方はどんどん開発が進んでますが
アルミ、クロモリは昔に比べると力を入れるメーカーが減ってますね。
ぶっちゃけやり尽した感があるんでしょう、
しかし現在最高の7075アルミを超えるモノが登場しました。
「メゾ20Zr」という7075アルミの1.6倍の強度をもつ合金です。
京都大学院の長村光造教授のグループが開発したアルミ合金で
アルミ+亜鉛+マグネシウム+銅+マンガン+ジルコニウム+銀を混ぜてます。
メゾ20Zrがロードバイクフレームに使われれば
現在の高級アルミより軽く、高剛性のモノが作れるでしょう。
フルカーボンは衝撃に弱いので落車、転倒で
フレームをぶつけると割れることがありますし、自転車旅の輪行で気を使います。
なのでカーボンが好きと言うよりは重量、衝撃吸収性など
性能面でクロモリ、アルミより優位だから選んでる人が多いですね~
少なくともクロモリ、アルミ、チタンみたいに、
その素材自体に強い愛着を持ってる人はいないように感じます。
7075よりさらに加工性が悪くなるでしょうし、貴重な金属なので高価になるでしょうが
フルカーボンロードバイクも100万円突破コースの高値なので、
メゾ20Zrを使った自転車で最上位アルミを作ると言うのも面白そうですね^^